将棋の第76期名人戦七番勝負第6局が6月19、20日、山形県天童市の天童ホテルで開かれた。佐藤天彦名人と羽生善治竜王が対戦。熱戦の末、佐藤名人が勝利し、通算4勝2敗で3連覇を果たした。
佐藤名人は、定跡のあまり整備されていない斬新な手を次々と繰り出し、昨年末に竜王を奪取して勢いに乗る挑戦者の羽生竜王を退けた。
6月18日には関係者約80人が集まり同ホテルのコンベンションホールで前夜祭を開催。佐藤名人は「人間将棋に来ており、親近感を覚える」、羽生竜王は「東日本大震災後の名人戦を思い出す」と、それぞれ天童市の思い出を語った。
会場となった同ホテルの押野宏会長は「将棋ファンが増える中、将棋駒生産量日本一を知ってもらえる良い機会だ」と名人戦の舞台となった感想を述べた。
佐藤名人(右から2番目)と羽生竜王(左から2番目)